疾患概念:
口側腸管が肛門側腸管へ陥入することによって腸閉塞をきたす疾患である。好発年齢は3ヶ月から2歳であり、男女比はおよそ3:2でやや男児に多い。アデノウイルやロタウイルスが原因として上げられている。
臨床症状:
数日前に上気道感染の症状がある栄養状態の良好な乳児が突然激しく渧泣し始める。その後、機嫌が戻るがしばらくするとまた急に激しく泣き始めるといった間欠的不機嫌(渧泣)を認め、さらに嘔吐も出現する。不機嫌・渧泣は80%、嘔吐は80%、粘血便は70%に認められるが、すべてそろうことは少ない。
図1
左上:腸重積の血便
右上:エコーでのターゲットサイン(二重丸◎のような像)
左下:横行結腸の中程に蟹の爪像
右下:整復後
図2
回腸回腸結腸型の症例で回腸回腸重積が整復できず、手術になった症例